プロダクトアウト時の熱量と疑心暗鬼

こんにちは。プログラマの三浦です。

F1のテストシーズンが始まりました。私はそれほど古くからのファンではないのですが、レース中のシーズンよりも新車が発表される時期ーーー各チームが特徴ある創意工夫をしてきて、今年はこのチームがアドバンテージありそうだとか、妄想を膨らませるのが最も楽しい時期です。あえて予想はしませんが、今年もメルセデスは盤石でありそうですね。

さて、先日Twitterでこんなつぶやきを見ました。

https://twitter.com/pigeon6/status/836056136851730432

ツール開発は時に「完全に無駄なものを作っているのではないか」という疑念との戦いだ。Unityの規模ですら「あなたの作ったツールのおかげでこれができたよ、ありがとう!」というたまに届く一通のメールを全社員で回し読みして明日への活力にするくらいだ。常用ツールかあるなら是非エールを。」

ツールなどを作った経験のある人なら、「あるある」ですね。

一般的にソフトウェアでの開発・サービスを語る際に、その会社のステージ、開発体制の規模に合わせて考え方もスケールしていく必要があります。会社として大きく育ち、サービス・プロダクトも成熟し、多くの顧客に対応して機能をフィット、拡張していくフェーズでは全くアプローチは異なります。私はあまりそのようなフェーズには興味がなく、アイデアもまだ原石状態、そしてそれに賛同してくれる人が10人/100人/1000人/1万人辺りのフェーズが一番面白く感じます。

久しぶりにラッフルズホテルの前を通りました。シンガポールスリング(酒)で有名なLONGBARは現在改装中。

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Webサービスにおいての1万人は全くスタートラインに到達していないと思いますが、サブスクリプションモデルのサービス・アプリケーションであれば、会社の規模感でも異なりますが、一つの目安になることでしょう。

この辺りの規模感・フェーズの場合、作り手のやる気や思いはダイレクトに獲得ユーザー数に響きます。そう、そんな中で上述な状況です。その効果は簡単に想像できるかと思います。

通常企画した会社もしくは開発者がものすごい熱量を基にしてプロダクトを作り上げます。マーケットインでのプロダクト投入であれば、待ち焦がれて待っている人も多いはずです。少ないようであれば、企画検討の段階から何か間違った方向に行ってしまったのでしょう。

将来性に期待してプロダクトアウト型の投入方法をしたのであれば、それがどれだけ受け入れられているのか、リリース後は疑心暗鬼な毎日を送ってしまいます。そんな中で前述のようなユーザーからの「使っていますよ」メールや「励まし」メッセージは、本当に励まされます。全社員で回し読みって誇張じゃないですよね。Unityほどの大きな会社でもそうですから、中小企業、スタートアップならなおさらのこと。どれだけペルソナを立てて、行ける!と判断しても不安になるのは致し方がないと思います。

私がプロダクトアウトを貫いている理由の一つに、どれだけ励ましのメールが届かなくても、ここに猛烈に欲しい!と言っている人がいる、という事実にすがりたいからかもしれません。猛烈に欲しがっている人とはまずは「自分自身」を指すわけですが。

それでも自分以外の人が、このプロダクト・サービスを便利に使っていてくれているということを知ることができる方法があるのであれば、それにすがりたいですね。

マレーシアの島に行った時の写真。雨男パワーをいかんなく発揮...

マレーシアの島に行った時の写真。雨男パワーをいかんなく発揮…

最近、SNSで亡くなった人に哀悼の意を伝えたり、その人の生前の功績を讃えたりしますが、それは是非生きている間にしてあげるべきこと。

そうしないと声ばかり大きい批判者の声に負けて、本当は良いものも消えてしまう悲しい流れを断ち切ることができません。

良いものは良いと、便利なものは便利と声を出して伝えてあげましょう。

その声によって、さらに良くなることと思いますよ。

Best Regards,

 Nozomu Miura

miura

秋田県生まれ。ベルギー、東京を経て現在シンガポール在住。 様々な業務アプリケーションの開発に関わり、主に低レイヤーの開発を得意とする。 ベルギーへ渡り、照明最大手のR&Dのリードエンジニアとして、メディアサーバや照明制御の開発に6年間従事。 2006年のユーロビジョンソングコンテストやアーティストのステージを支えるエンジニアとしてベルギーを拠点に欧州で活躍。 日本ではライブストリーミングサイトdommuneや、坂本龍一の映像配信などをサポート。 その一方で、vjとしてクラブシーンとも関わり、積極的にvjソフトウェアを開発。 小さくてもニーズのあるツールを提供するのが生き甲斐。次のプロダクト作成のため、メンバーを探している半ばの人生。 エンジニアとしてのメンタルを保つために、アジア大陸最南端でギラギラ葛藤中。 動物とあんことレッドブルが好き。最近お酒に弱くなりました。

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